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全果連第22回全国ビワ研究協議会を開催

 全国果樹研究連合会(全果連)は4月9〜10日、千葉県南房総市において、第22回全国ビワ研究協議会実行委員会との共催で、第22回全国ビワ研究協議会を開催した。会場の「ホテル&リゾーツ南房総」には、全国のビワ生産者や指導機関の関係者約150名が集まり、「千葉から発信!未来につなげるビワづくり」を協議会テーマとして基調報告・各産地からの報告が行われた。
 発表に先立ち、全果連ビワ部会長・湯谷芳章氏、第22回全国ビワ研究協議会実行委員長・小川貞夫氏が主催者あいさつを行い、千葉県農林水産部次長・冨塚浩一氏、南房総市長・石井裕氏、安房農業協同組合代表理事組合長・松元善一氏からの歓迎のあいさつに続いて、農林水産省関東農政局生産部生産部長・福田英明氏、千葉県県議会議員・木下敬二氏から来賓祝辞を頂いた。
 全果連会長賞は、千葉県南房総市の柴山春雄氏が受賞した。柴山氏は、平成21年から、房州枇杷組合連合会役員として、販促活動等に力を入れ、都市部の大型デパートでの販売キャンペーンや、テレビ情報番組への出演等を新規に企画・実践し、「房州びわ」ブランドPRによる消費拡大に尽力した。また、平成26年に明治42年から毎年行われている「皇室献上枇杷」が100回目の節目を迎え、「献上枇杷100回記念式典」を盛大に挙行した。なかでも、「献上枇杷100回記念誌」の発刊に尽力し、「房州びわ」の文化継承に係わる功績は多大である。

 続いて、以下の通り基調報告が行われた。
 ・「房州びわ生産の概要について」
  房州枇杷組合連合会副会長 座間 正一氏
 ・「道の駅とみうら枇杷倶楽部の取組〜『加工品の開発等、ビワを核とした振興拠点づくり』〜」
  鰍ソば南房総道の駅とみうら枇杷倶楽部駅長 鈴木 賢二 氏
 ・「房州枇杷研究会の活動紹介」
  房州枇杷研究会会長 石井 啓夫 氏
 ・「『産地密着型』の試験研究機関としての取組」
  千葉県農林総合研究センター 暖地園芸研究所 特産果実研究室長 佐藤 三郎 氏
 ・「果樹(びわ・かんきつ)園を活用した安房地域の活性化について〜びわ再生協議会の活動〜」
  びわ再生協議会 会長 小川 貞夫 氏

  次に、全国産地からの報告が行われた。
 ・「長崎県のビワ生産について」
  全国農業協同組合連合会長崎県本部 園芸部果樹課 山添 俊明 氏
 ・「香川県におけるビワキジラミ防除対策について」
  香川県農業協同組合 営農部園芸課病害虫専任指導員 渡邊 丈夫 氏

  引き続き、以下の通り農林水産省からの果樹施設報告が行われた。
 「果樹関係施設、果樹に関する最新技術について」
  農林水産省生産局園芸作物課課長補佐 光廣 政男 氏

 最後に、以下の「研究協議会決議」を全会一致で採択し、閉会した。


【 研究協議会決議(要旨) 】

全国の産地が意識を共有し、お互いを理解・尊重して、全国から国民にビワをお届けしましょう。
優良品種の積極的な導入や、省力化技術など、生産対策にしっかりと取り組み、さらに高品質で美味しいビワづくりを進めましょう。
観光農業との連携や、特産加工品の開発など、産地の強みを最大限に生かした産地づくりにより、地域の活性化に貢献しましょう。
「毎日くだもの200グラム運動」や食育活動などを通じて、ビワの美味しさと魅力を国民にアピールし、消費拡大を図りましょう。
こうした取り組みにより、ビワ生産の経営安定化を図り、担い手の確保・育成を進めましょう。

 


(日園連業務部落葉果樹課)