日園連は、7月12〜13日に香川県において日園連柑橘技術員研修会を開催した。4年ぶりの実地開催となった今回の研修会には、地元香川県をはじめ、全国の柑橘産地から多くの柑橘技術員や農協関係者が参加した。
1日目の研修会では、まず事務局より「令和5年産うんしゅうみかんの生産状況及び生産出荷対策について」説明を行い、参加各県より直近の生産状況、技術指導等について、報告頂いた。
続いて、産地・事例紹介として、香川県農協中讃営農センター園芸課坂出みかん共撰場所長・上原祐介氏より、香川県が取組むスマート農業技術の一つであるICTを活用して、ほ場内の栽培環境情報等を収集し、得られた情報を共有・分析する栽培管理営農支援システム「さぬきファーマーズステーション〜みんなの農業記録〜」について、その取組み状況や今後の方向性について発表頂いた。また、講演として、農研機構果樹茶業研究部門果樹生産研究領域上席研究員・三谷宣仁氏より「果樹栽培におけるスマート農業の最新動向」について、カンキツ栽培での実証技術や農研機構での果実自動収穫ロボットの開発を中心に、その効果や課題等について発表頂いた。いずれの産地・事例紹介、講演も発表後には活発な質疑応答が行われた。
続いて開催したグループ討議では、「柑橘産地における省力化対策について」をテーマに、ハウスみかん・露地みかん・中晩生柑橘類の班に分かれて、生産基盤の維持・強化並びに樹園地集積を図りつつ、省力化技術を取り入れるなど労働生産性の抜本的な向上が急務となっている中、柑橘産業維持・向上の一助となるよう各産地で行っている省力化対策について、優良事例や課題などを討議し、活発な情報交換・共有が行われた。
2日目の13日は、ドローン防除の実演と香川県農業試験場府中果樹研究所の視察を行い、活発な質疑応答が行われた。
(日園連業務部生産振興課)