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第42回全国カキ研究大会を開催


 全国果樹研究連合会(全果連)は7月18日〜19日、新潟県佐渡市にて、第42回全国カキ研究大会新潟県大会実行委員会との共催で第42回全国カキ研究大新潟県大会を開催した。会場の「佐渡中央文化会館」には、全国のカキ生産者や指導機関の関係者約300名が参集した。
 今回の第42回大会は「次世代に繋ぐ夢のあるかき作り〜産地の活性化と発展を目指して〜」を大会テーマとして記念講演・研究討議・産地視察が行われた。
 記念講演・研究討議・産地視察に先立ち、全国果樹研究連合会カキ部会・上平茂之部会長並びに第42回全国カキ研究大会新潟県大会実行委員会・永井充委員長より、主催者あいさつを行い、新潟県・花角英世知事(代読:笠鳥公一副知事)、佐渡市・渡辺竜五市長からの歓迎あいさつに続いて、農林水産省北陸農政局・遠藤知庸局長(代読:農林水産省北陸農政局・郡健次次長)から来賓祝辞を頂いた。


 全果連会長賞は、新潟県佐渡市の公益財団法人羽茂農業振興公社が受賞した。同公社は、佐渡市において果樹の基幹品目であるカキを中心に担い手の育成、農作業の支援、農用地の保全に関する事業を行い、地域農業の持続的発展に尽力されている。
 続いて、「新潟県の果樹の概要」について新潟県農林水産部・渡部浩農産園芸課長より説明後、農研機構果樹茶業研究部門果樹スマート生産グループ・井上博道グループ長補佐より「果樹における省力樹形の展望とカキでの取組みについて」を演題に記念講演が行われた。
 続く研究討議では「かき作りを次世代に繋ぐ産地の取組」をテーマに、新潟県経営普及課・本間博樹副参事を座長に、和歌山県株式会社ケーズファーム・大原康平代表取締役、奈良県果樹研究会・亀本貴史氏、新潟県公益財団法人羽茂農業振興公社・中川治事務局長、新潟県農業総合研究所佐渡農業技術センター・土田祥子研究員らによる、産地事例紹介と意見交換が行われた。


 最後に、以下の「大会決議」を全会一致で採択し、閉会した。

【 大会決議 】
1.気候変動への柔軟な対応やコスト低減に積極的に取り組み、安定生産による所得の確保を図る。
2.スマート農業等新技術の導入をすすめ、軽労化、省力化を実現して魅力あるかき作りを確立する。
3.果樹農業の魅力を全国に発信し、産地全体で新規就農者の受入れやかき作り継承者の育成を図る。
4.消費者に信頼される「高品質で安全・安心なかき作り」に取り組むとともに、かきの健康増進効果をアピールし、「毎日くだもの200グラム運動」や「食育」活動を展開してかきの消費拡大に努める。

 

 翌日の産地視察では、株式会社JAファーム佐渡での、カキのジョイント栽培やスマート農業技術の導入による省力化の取組、公益財団法人羽茂農業振興公社によってカキ栽培に新規参入した島倉学氏園の視察を行い、参加者相互に活発な質疑応答が行われた。

 

(日園連業務部生産振興課)