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第32回全国クリ研究大会を開催


 全国果樹研究連合会(全果連)は7月25日〜26日、岐阜県中津川市にて、第32回全国クリ研究大会岐阜県大会実行委員会との共催で第32回全国クリ研究大岐阜県大会を開催した。会場の「東美濃ふれあいセンター」には、全国のクリ生産者や指導機関の関係者約330名が参集した。
 今回の第32回大会は「これから100年続くクリ産地を目指して」を大会テーマとして事例発表・講演会・産地視察が行われた。
事例発表・講演会・産地視察に先立ち、全国果樹研究連合会クリ部会・田口一彦部会長並びに第32回全国クリ研究大会岐阜県大会実行委員会・原善治会長より、主催者あいさつを行い、岐阜県・古田肇知事 (代読:岐阜県・河合孝憲副知事)、中津川市・小栗仁志市長からの歓迎のことばに続いて、農林水産省東海農政局・秋葉一彦局長から来賓祝辞を頂いた。
 全果連会長賞は、岐阜県中津川市の榊間信明氏が受賞した。同氏は、定年帰農者としてクリ栽培を開始し、定年帰農者モデルの構築に寄与し、さらに県振興会果樹部会くり専門部長、東美濃栗振興協議会会長を歴任し、岐阜県東美濃地域のクリ振興や名人剪定士、飛騨美濃特産名人の認定を受け、基本技術講習会等の講師を担い、生産者育成に尽力された。また、東美濃ぽろたん研究会でぽろたん生産販売の礎を構築された。

 続いて、事例発表として、岐阜県中山間農業研究所・神尾真司所長より「岐阜県におけるクリ栽培の課題と展望」、東美濃栗振興協議会青壮年部・鈴木直樹会長より「生まれ変わる東美濃クリ産地へ」、長野県上伊那郡飯島町役場産業振興課・市村國洋主査より「長野県飯島町『栗の里づくり』のご紹介」について発表が行われた。
 続く講演会では、「クリの幼木期からの施肥管理〜凍害リスクを減らすために〜」を演題に、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門果樹生産研究領域果樹スマート生産グループ・井上博道グループ長補佐より発表が行われた。


最後に、以下の「大会決議」を全会一致で採択し、閉会した。

【 大会決議(要旨) 】
1.園地の若返りと省力化・環境負荷軽減等の技術導入により、持続的なクリ栽培に取り組もう
2.加工・販売業者等と連携し、魅力あるクリ商品づくりに継続して取り組もう
3.若者就農や定期帰農など多様な担い手を確保し安定したクリ産地を築こう
4.自然・社会と共生し、次代を担うこども達に胸を張れるクリ産地を築こう


翌日の産地視察では、下原クリ団地(中津川市坂下)での、徹底した栽培管理や品質管理、低樹高・超低樹高栽培、株式会社えな笠置山栗園(恵那市中野方)での、無線遠隔草刈機やドローンといった「スマート農業実証プロジェクト」の導入、「えな宝来」「えな宝月」の視察を行い、参加者相互に活発な質疑応答が行われた。

 

(日園連業務部生産振興課)